映画『ビルマVJ 消された革命』 [映画]
Burma VJ: Reporting from a Closed Country (2008)
邦題 : ビルマVJ 消された革命
公式サイト http://burmavj.jp/
official site : 不明
その他情報サイト:
映画『ビルマVJ 消された革命』 - シネマトゥデイ
Running Time: 84 Minutes
Country: Denmark | Sweden | Norway | UK | USA | Germany | Netherlands | Israel | Spain | Belgium | Canada
Directed by: Anders Østergaard
2007年9月、世界のトップニュースが、ビルマの反政府でもの様子を報じた。
それまで沈黙を続けていた約2000人の僧侶たちが立ち上がると、
やがて路上は10万人の人々で埋めつくされた。
地を揺るがす民衆の興奮 ー ”革命”の予感がした ー
世界はその瞬間、この国の未来を信じた。
〜映画パンフレットより
予告(中央の「再生する」ボタンまたは左下の三角マークボタンをクリックすると再生されます)
軍による政権独占が約48年続いているビルマ(ミャンマー)。
そんななか民主化のために僧侶たちが立ち上がり、2007年大規模なデモが行われました。
この映画は、軍事政権の実態をビデオに収めているビデオジャーナリストたち<ビルマ民主の声>の記録映像をもとに作られたドキュメンタリーです。
監督・原案・脚本はデンマーク人。
デモの死者は約30人。
その中に日本人のビデオジャーナリストがいました。
[長いデモの列、約15万人だそうです]
[民主化を目指してビルマ軍事政権に立ち向かう人々]
[僧侶約3〜5万人が中心となったデモ]
[一般市民も加わって]
[デモの様子をビデオに撮り世界に配信することを目論むレジスタンス(反体制勢力)]
[この国では僧侶の地位は高く、彼らに暴力を振るうことは普通、考えられないそうです]
それでも軍は僧侶たちを襲いました。
約100人が逮捕され、僧院は壊滅状態でした。
なぜデモの最中にビデオジャーナリスト長井健司さんは亡くなったのか?
2年前に彼の映像作品(HIVの子供のドキュメンタリー)を観た時から、この疑問が頭の片隅にありました。
彼はデモを撮影している時に、銃弾に倒れました。
ビルマ軍事政権側は「流れ弾に当たった」と言いますし、
日本人関係者たちは「至近距離から兵隊に撃たれた」と言います。
どちらが真実なのでしょう?
そもそもこの民主化を求めるデモはどんないきさつで、催されたのでしょう?
観ていくうちに疑問が氷解していきました。
長井さんが亡くなった9月27日のシーンにさしかかると、
見逃すまいとスクリーンに集中しました。
その瞬間パーンという銃声音、前のめりの倒れる長井さん。
すぐ後ろには兵士。
兵士の体の動きから「ほぼ間違いなく彼が撃った」ことが分かりました。
とても残念です。
[デモはラングーン(ヤンゴン)で行われました]
原案・脚本のヤン・クログスガードのインタビューに興味深い言葉を見つけました。
「世界で最も過酷な場所の一つであるビルマでは、メディアは支配の重要な手段です。(中略)情報も厳しく規制されています。そこではメディアは体制の利益になるようにだけ用いられ、人々の心を支配しています。」
日本でも全く同じことが起こっていると感じています。
ビルマのような稚拙で直接的な方法ではなく、もっと洗練され巧妙な手法なのであまり気がつかれてないかもしれません。
でも体制がメディアを利用して情報操作していることに、変わりはないと思います。
あ、ちなみに太平洋戦争の時のことではないですよ。
今現在のことです。
興味のある方は「記者クラブ」「機密費」「大マスコミ」「大メディア」「マスゴミ」(”コミ”ではなく濁点付き)などをキーワードにしてググってみてください。たくさん出てきますから。
話が横道にそれてしまいましたので、これについてはまたいつか記事にしてみたいと思います。
劇場情報
http://burmavj.jp/theater.html
個人的評価 星5つ★★★★★が最高です。
映像美 ★★★
音響 ★★★
ストーリー ドキュメンタリーにつき未評価
総合 ★★★★
2010-07-30 00:07
nice!(4)
コメント(4)
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こんばんは。^^
ミャンマーに影響力を持つと、政府関係者が思うほどに~
自国民の殺人への働きかけが腰砕けなのが歯痒いデス!
飴と無恥(鞭じゃないです。)の経済援助が虚しいですね。^^;
DVDで、でも観られると良いのですが・・・。^^;
by keykun (2010-07-30 18:33)
>>keykunさん
そうなんですよ、日本はビルマの最大支援国の一つなのに、
未だに長井さんの死亡時のビデオカメラとテープは却ってきていないそうです。
外務省は何をしているのでしょうね。
発売されるかどうか分かりませんが、是非DVDでご鑑賞くださいませ。(^^)
by ふじくろ (2010-07-31 00:33)
この閉ざされた国が閉ざされてから長いですね。
開かれる時が一日でも早く訪れてほしいと願っています。
by クローヴ (2010-08-04 23:00)
>>クローヴさん
歴史を知っているので不可能と知りつつも、
僧侶たちのデモが進むにつれ「民主化への風穴」を期待してしまいます。
スクリーンを眺めながら応援してました。(^^)
>>miopapaさん
niceありがとうございました。
by ふじくろ (2010-08-05 11:06)