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パリでのトラブル [ひったくり強盗編] [おでかけ]






2014年3月下旬 パリに旅行しました。
毎日のように様々なトラブルに遭遇しましたが、そのうちのいくつかを情報共有したいと思います。

旅行最終日、夜の帰国便の前にスーツケースを店舗に預けて市内観光しようとしましたが..


 




場所:オペラ ガルニエ宮正面 路上
   L'Opera Garnier
   8 Rue Scribe, 75009 Paris, France
   



日時:2014年3月29日(土) 昼



持ち物:スーツケースを片手で引き、肩から黒いナイロンバッグをかけ、ウエストポーチをスプリングコートの上から腰用と肩用の2重ストラップで腰に付けていました。
    片方の手にはストラップで首から下げたiPhoneを握っていました。
    

    肩からかけていた黒いナイロンバッグ(隣のスマートフォンは大きさ比較のために写しました。普段は斜めがけしているのですが、このときは手術後遺症の浮腫を心配して偶然単純に肩かけしていました。)
    

    首から下げていたiPhoneのケース
    



同行者:3名(自分を含めて)



状況概要:オペラ ガルニエ宮の北西500mほどに位置するホテルから、iPhoneの地図を見ながらオーベール通りを南東に徒歩で向かっていました。
   オペラ ガルニエ宮の正面で1度目のアタック。
   通りを渡ったところで2度目のアタック。
   周りには人通り多し。


状況詳細:
 スーツケースをオペラ ガルニエ宮南東に位置する店舗に預けるため、ホテルからオーベール通りを歩いていました。
 オペラ ガルニエ宮正面のあたりで、ロマ・ジプシー(roma/gypsy インド系)と思われる女が左前方から新聞を水平に腰のあたりに持って近づいてきました。
 一瞬、新聞に気を取られましたがすぐに「non」と言って逃げようとしたところ、仲間の3~4人の女達が周りを取り囲みました。
 犯人のうち2人は太った中年女でした。1人はたぶん10代と思われます。
 少しもみくちゃになった後、なんとか交差点のところまで逃げました。(追いかけてはきませんでした)
 
 ウエストポーチを見ると、チャックが全開で中の一眼レフカメラが見えていました。
 隣で信号待ちしていた白人女性がジェスチャーで「チャックが開いてるわよ」と教えてくれました。

 横断歩道をわたり、10mほど歩いたところでまた前方から犯人の女達が近寄ってきました。
 「non」と言って逃げようとしましたが、今度はしつこく体をくっつけてきて行く手を阻みます。目の前に2人のインド系女の壁が立ちふさがりました。右側からももう1人迫ってきていました。
(他にも周りに1~2人いたと思います)

 あまりのしつこさに「うるさい」(日本語)と声を上げ強行突破しようとした瞬間、取り囲んでいた女たちが掴み掛かってきて体を拘束され動けなくなりました。
 そのままもみ合いになりましたが、こちらはスーツケース片手iPhone片手に握りしめていたので不利な情勢でうまく彼女たちを振り払うことができませんでした。

 目の前の女の顔を今でも良く覚えています。
 日本で言えば「てめぇ、このやろう!」のようなすごい形相でした。
 彼女は何もしゃべりませんでしたが、目の光や体から醸し出す雰囲気は、理性の無いヒトの姿をした動物のような印象を受けました。

 とにかく強行突破を試みていると、右後方で夫の「おい、おい、おい、おい!」という声が聞こえたので振り向くと、夫が女の1人に迫って手を伸ばしているように見えました。

 加勢を知って「これは勝てるかもしれない」と心の中で思いました。
 まもなく女たちの壁が少しばらけて隙ができたので、そこを強行突破しました。

  数メートル逃げたところで回りに気配を感じなくなったので振り返ると、娘が私の黒いバッグを持っていて、このとき初めてバッグをひったくられていたことを知りました。
 (後で聞くと、夫が取り戻して娘に手渡したらしいです)
  後方で犯人の女たちがなにか大声で話し、何を言っているのかはわかりませんでしたが”自分たちは何もしていない”というようなことを周りにアピールしているように見えました。

 前方の白人数人が「何事?」という感じでこちらを振り向いていました。
 すぐそばに人がいても、大きな声を上げるなどしないとなかなか何が起きているのかわからないようですね。
 
 ウエストポーチを確認するとまたもやチャックが開いていましたが、中のカメラは無事なものの今にも落ちそうだったのでiPhoneを握りしめたままの手でウエストポーチを押さえつけてさらに早足でその場を去りました。
 手に強く握りしめていたiPhoneも無事でしたが首からかけていた紐はシリコンケースを破って外れていました。
  


結局、家族の誰も怪我も無く、お金や貴重品も小さなポーチに入れて首からひもで下げていたので何も盗られずに済みました。
一度ひったくられて取り返したナイロンのバッグの中身は(盗られたとしても)ハンカチ、ティッシュ、ユニクロで購入した防寒着などの買い直せるようなものばかりでした。



わかったこと・教訓:

 ・オペラ ガルニエ宮周辺をスーツケースを持って通るのは超危険。
 (持っていなければ安全という意味ではなく、持っているとより一層リスクが上がるのでは?ということです。これまでも何回か通りましたがバッグだけのときに襲われたことはありませんでした)

 ・犯人は女4~5人のグループ(ロマ・ジプシー インド系の風貌)
 
 ・バッグは斜めに肩からかけないと簡単にひったくられる

 ・地図(スマートフォン)に集中していると、隙ができて狙われやすい

 ・極力、同行者同士かたまって歩く

 ・周りへの警戒を怠らない

 ・前方からアタックしてくるので横や後ろに逃げることも考える
 
 ・大音量の防犯ブザー(日本の小学生が鞄に付けているようなもの)が必要
 (もみくちゃ状態になって防戦に集中するので、その場で大声を出すことが難しいのですが、ブザーの紐を引くだけならなんとかできそうな気がします)



雑感:
 これはもうスリなどというレベルではなく、手を出して体を押さえつけてくるので「ひったくり強盗」でした。
 気をつけていても襲われます。

 あの一帯を歩く時は、シスの本拠地に乗り込んだアナキン・スカイウォーカーくらいの気構えで行くのがいいかも(?)です。

 スーツケースが”旅行者”の良い目印になっています。

 この事件のおかげで、帰国後気力が無く体もだるく鬱状態になってしまいました。
 写真やTVでヨーロッパの町並みを見るのも嫌で、お土産の匂い(フランスでよく香っているジャコウ?)も気分が悪くなってしまいます。(>_<)




安全情報:

[TV番組の特集]
 フランスのチャンネル2とかいうTV番組のYouTubeでも、スーツケースを引いた東洋人男性が襲われていました。

(下の動画が再生できないとき)2:07頃から
http://youtu.be/o3G3Y4pdo9E?t=2m7s





[2011年の犯罪マップ 路線・駅別犯罪件数]
http://www.lefigaro.fr/assets/graph/PARIS-201138-Delinquance-RER-SNCF.jpg




[外務省 海外安全ホームページ]
http://www.anzen.mofa.go.jp




[パリ警察作成の安全ガイド]
http://www.fr.emb-japan.go.jp/jp/anzen/pdf/guide_paris_2013_JAPONAIS. pdf




[スリ被害に遭わないためのヒント(ヨーロッパ編) トリップアドバイザー]
http://tg.tripadvisor.jp/Pickpocket/






キーワード : roma gypsy pickpocket ロマ ジプシー
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コメント 2

ぽんこ

怖いですね。
新聞を水平に持ってくるなど
昔からジプシーのやり口は変わらないのですね。
20年ほど前のローマ観光で友人が同じことをされました。
でもここまでしつこくはなく相手に物が渡ることもありませんでした。
狙ったらトコトンやってくるところはパワーアップしているのかもしれませんね。
by ぽんこ (2014-04-07 14:30) 

ふじくろ

>>ぽんこさん

20年も前からの伝統的な手法だったのですね。(ー"ー )
「nonと言ってその場を立ち去りましょう」などとガイドなどに書かれていますが、掴み掛かってくるのでどうしようもありません。
ネットではスーツケースごと転倒してけがをされたお年寄りの情報もありました。
by ふじくろ (2014-04-07 17:38) 

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