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WiFiのリンク速度とApple製品 [エレクトロニクス]






WiFiのリンク速度(データレート・転送レート)についての記事です。
「速いと評判の無線LANルータを買ってきたのに、iPhoneのスピードが速くならない」など、WiFiにまつわる疑問点などをもとにまとめてみました。

また、Apple製品の技術仕様にはWiFiアンテナが何本であるか記載されていないので、その製品が最大どのくらいのスピードでWiFi接続できるのかがはっきりしません。
手持ちの製品や信頼できる検証サイトの結果をもとに、一部の製品についてリンク速度(理論上の最大速度)を表にしました。
実行速度はリンク速度のおおよそ7~8割程度です。

 


 製品の最大リンク速度

iPhoneやMacなどのクライアントと無線LANルータ間の、理論上の最大速度はおよそ以下の仕様によって決まります。
(アクセスポイントからクライアントまでの距離や障害物などは考慮していません。)

・PHYモード(IEEE802.11acやIEEE802.11nなど)
・製品のWiFiアンテナ(ストリーム)の数
・バンド幅(40MHzや80MHzなど)


今回はIEEE802.11acとIEEE802.11nの5GHzのみ調べました。
これより古いIEEE802.11a/b/g/n(2.4GHz)は、今後使われなくなっていくと思いますので、調べませんでした。



[ 802.11ac、バンド幅 (80MHz) 最大リンク速度 ]

ストリームデータレート
(Mbps)
MCS該当デバイス
14339・iPhone6/6 plus
・iPod Touch 第6世代 (2015)
28669・Apple TV 第4世代 (2015)
・iPad Pro 9.7inch
・iPad Pro 12.9inch (2015年11月)
・iPhone7/7 plus
・iPhone6s/6s plus
・iPad Air 2
・MacBook Air 13inch Mid 2013
・MacBook Early 2015
313009・21.5-inch iMac (Late 2013)
・Mac Pro Late 2013(円筒形)
・MacBook Pro Retina 15inch Late 2013
・AirMac Extreme ac 2013モデル




[ 802.11n 5GHz  最大リンク速度 ]

ストリームデータレート
(Mbps)
MCSバンド幅
(MHz)
該当デバイス
172720・iPad 3rd
・iPhone4, iPhone4s
1150740・iPhone5, iPhone5s, iPhone6/6plus
・iPad 4, iPad mini 2012後期
23001540・iPad mini retina 2013後期
・iPad Air 2013後期
・AirMac Extreme Early2009モデル
・MacBook Pro 15inch Mid 2010
34502340MacBook Pro Retina 15inch Mid 2012




[グラフ]







参考ページ(Wikipedia);
IEEE 802.11ac
http://en.wikipedia.org/wiki/IEEE_802.11ac
IEEE 802.11n-2009
http://en.wikipedia.org/wiki/IEEE_802.11n-2009





 その他メモ



・アクセスポイントとクライアントで最大リンク速度が異なるときは、低い方の規格で接続されます。
例えば802.11ac,最大433Mbps対応のiPhone6でも、アクセスポイント(無線LANルータ)が2ストリーム,802.11nまでしか対応していなければ、最大リンク速度は300Mbpsになります。

・Appleは2011年Thundervolt Macでこっそりアンテナ3本にして450Mbps(802.11n 5GHz)に対応させたらしいです。
http://appleinsider.com/articles/12/01/21/apple_working_to_adopt_80211ac_5g_gigabit_wifi_this_year_

・現行iPhone(6/6plus)までは、すべてのiPhoneがアンテナ1本だそうです。

・802.11nの2.4GHz帯はまだまだ使われていますが、この周波数帯がとても混雑しているので、接続が不安定になることがよくあります。
混雑の原因は、近隣WiFiアクセスポイント、ワイヤレス電話、電子レンジ、アマチュア無線などです。

・WiFiのリンク速度はインターネット回線の速度とは関係ありませんが、「インターネット回線が遅いからWiFiが速くても無意味」なのではなく、LAN内でのファイルのやり取りの時に違いが出ます。
例えば、NASの画像や映像をiPad・iPhoneで閲覧するときや、iTunesのホームシェアリングやiOSデバイスのAirPlay機能で映像などを再生するときは少しでも速いリンク速度が求められると思います。




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