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『乳がん体験記(2) 検診バス』 [乳がん体験記]





このページは『乳がん体験記(1) 胸のしこりに気づいた夜』の続きのページです。


【注】----------------------------------------------------------------------------------
このページは普段のブログ記事とは分けて、「体験記」として過去の出来事を書きました。 ふじくろは1回目の手術が2000年、2回目の手術が2003年と、 かなり年月が経ってしまいました。 この体験記にでてくる情報はかなり古い情報もあり、現在の医療現場では、あてはまらない場合があることもご了承ください。 また、同じ乳がんでも、受ける治療は様々であることをご理解ください。
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1999.11.29 晴れ

胸のしこりをこのまま放っておくわけにはいかない。
でも病院へ行くのは大きな抵抗がある....

あれこれ悩んで困り果てました。


病院へ行くのに抵抗があった理由;
この時点から遡って12年前の1987年。
医院での出産時に、その後の人生が一変するほどの、恐怖を伴う激痛を経験しました。
子宮口が開かないのに、陣痛促進剤によって強烈な陣痛が続いたためです。
このときのことは、20年経った今でもトラウマになっています。
なので当時は医療機関に対して、深い恨みと恐怖がありました。


思いついた苦肉の策が、市の検診でした。
「がん検診なら病院に行くよりはマシ。検診で何も無ければそれで終わりだし、何かあれば覚悟を決めて病院に行くしかない。」と思ったのでした。

不思議なことに、”がん”を確信していたのに、心のどこかで”なにもない”ことを期待していたのでした。


ちょうどタイミングよく、市の乳がん検診が11日後でした。


がん検診当日。
(画像は当時のものではありません。ある病院サイトから拝借し加工致しました。)
検診bus.jpg


近所に来ている検診バスで、女医さんに診ていただきました。
しこりに触れた医師はわずかに硬い表情にかわり「これいつからですか?」と質問しました。
「あぁ、やっぱり”がん”を疑われている...」と思いました。

着替えも済んで帰ろうとすると大きな声で「ふじくろさーん!」と、スーツの男性に呼ばれました。
一緒に検診を受けた方達の緊張した視線を背中に感じながら、呼ばれたほうへ行くと、「精密検査を受けてください。どこに行かれますか?」と、市内の病院のリストを見せられました。

突然「どこ?」と聞かれても、どこへ行けばいいのかもわからず、
とりあえず自宅から一番近い大学病院を指して「ここに行こうと思います。」と答えたのでした。


男性は「じゃぁ、ちょっと待ってて下さいね。今紹介状書きますから。」と柔らかな口調で応対されていました。


茶色の封筒に入った紹介状を携えて、その足で大学病院へ行き外科の予約をとりました。






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『乳がん体験記(0) はじめに』をお読みください。







更新:2008.08.08


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続きは、こちら
『乳がん体験記(3) 大学病院へ』(まだ書いてません(^^) 8/8)

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コメント 8

keykun

こんばんは。^^
体験記~これは大変役に立つことだと思います。
医師への不信~
今また信頼が揺らぐような、血液採取器具の使い回しがそこここで浮上してきました。高度な医療技術が継承される反面、医療プロパーの助言無しでは満足な診療も出来ない様な体たらくも~現実なのでしょうね。^^
私の様な不信感の塊の者でもいざと為るとまな板の上の鯉ですから~
如何に~克服されたのかと謂う様な拠り所など~是非とも知りたいと謂うのが本音です。
書き記す事は、再度の(ある意味苦痛も伴う)確認の作業ですね。 ^^)
其れゆえに、今体験を記される勇気に心より賛同致します。
(エ~ト 40歳の時の事だからと、計算すると・・・指の数が足りなくなってしまって・・・。^^; 冗談です。 お若いです・・。マダマダ・・。)
by keykun (2008-08-08 20:43) 

ふじくろ

>>keykunさん
keykunさんも不信感をお持ちでしたか。
医療の世界は長い間ブラックボックスでしたものね。
見えない不気味さから、不信感が増大してしまうってこともあるかもしれませんね。

もともと血糖値測定器具の”針”使い回し事件(島根県)が、いつのまにか採決器具(ホルダー部分)の使い回し問題に広がって、全国で何十万人という数にふくれあがりました。マスコミが連日のように報道しています。
一方、医療従事者達は困惑しているようです。「ホルダーがダメなら駆血帯は?採血台は?」と。
以下勝手にリンクしました。
http://blogs.yahoo.co.jp/taddy442000/24113282.html
http://ameblo.jp/jinyu-inchou/entry-10105542015.html
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/07/post-1341-17.html
http://www.kochi-ms.ac.jp/~hsptl/news1/saiketukigu.htm
医療機関の功罪、マスコミの功罪...なんであれ...医療崩壊に拍車をかけていることは間違いなさそうに思っています。悲しい気持ちです。(;_;)

>ある意味苦痛も伴う
そうなんです、あちこちから当時の資料を引っ張りだしたりして...
今になって、こんな記事を書き始めたことにちょっぴり後悔も...

指の数? まだ大丈夫です、足もありますからね! (´▽`)




>>kasamaさん
今では多くの自治体でがん検診をしているようですね。
市の広報にも、一般的な健康診断のお知らせとともに毎回載っています。
検診が有効ながんと有効でないがんがあるそうですが...

横浜市の場合は、集団検診と個別検診があって、個別検診の場合は個人で医療機関に行って検診するので、費用を除けば普通に病院で受診するのと同じです。

乳がんだけのお話なら、正しいやり方ですれば、自己検診も十分役に立つと思います。(例外もありますが)

by ふじくろ (2008-08-08 23:50) 

ふじくろ

>>rikuさん
niceありがとうございました。
by ふじくろ (2008-08-09 01:04) 

ぽんこ

勇気をもってブログ記事にしていただいたこと、感謝します。
友人のお母さんも今乳ガンと闘っているのです。
抗ガン剤2回で髪の毛もすべて抜けてしまった時もあったらしいのですが、
いまでは回復に向かい、髪も黒々と生えてきたとききました。
本当に他人事とは思えません。
毎年の健診が重要なのはしりつつ、今年はまだ受けていません。

by ぽんこ (2008-08-10 12:42) 

ふじくろ

>>ぽんこさん
勇気だなんて...そんな....たいしたことじゃないです。(^-^)

ふじくろも2回目ぐらいから抜けて3回目頃には殆ど抜けていたような...σ(・_・)
あの頃は、お店で帽子を物色するのが楽しみでした。(かつらは面倒なので買いませんでした)(´▽`)

自己検診だけでもぐっと違うと思いますよー。ふじくろも自分で見つけたし....
by ふじくろ (2008-08-11 01:10) 

rira

貴重な体験談をありがとうございました
by rira (2008-08-11 16:13) 

ふじくろ

>>riraさん
乳がん患者は多いから、ネット上の体験談はたくさんありますが、自分で書くとなると,,,容易でない...と、判明した次第...(^ー^;
by ふじくろ (2008-08-11 21:52) 

ふじくろ

>>takemoviesさん
niceありがとうございました。
by ふじくろ (2008-08-16 17:11) 

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