映画『闇の子供たち』 [映画]
闇の子供たち
公式ホームページ http://www.yami-kodomo.jp/
PG-12(Parental Guidance)＝１２歳未満の方の観賞には適していない部分があります。なるべく親、または保護者が同伴して下さい。
監督： 阪本順治
製作： 気賀純夫 大里洋吉
原作： 梁石日 『闇の子供たち』（幻冬舎文庫刊）
撮影： 笠松則通
音楽： 岩代太郎
主題歌： 桑田佳祐 『現代東京奇譚』
出演： 江口洋介 （南部浩行）
宮崎あおい （音羽恵子）
妻夫木聡 （与田博明）
佐藤浩市 （梶川克仁）
原作の『闇の子供たち』を映画より先に読もうと、書店で文庫本を手に取ってみました。
ぱらぱらとページを繰って巻末の「解説」に不穏な文字が...
「売春」「ハードな変態」などなど...
たぶん作中に出現するだろうそれらの描写を思うと、残念ながら原作を読めそうにも無く断念しました。
そして映画では...
売買のために車に乗せられて移動するタイの子供たち。
売春宿での劣悪な環境とハードワーク。
日本の心臓病の子供に臓器を移植するために売られたタイの子供。
彼女は、病院に連れて行かれた日だけ普段のとは全く違うかわいいピンクのワンピースを着ていました。
これらのタイの貧困層の子供たちを取り巻く環境を、新聞記者南部浩行（江口洋介）が懸命に取材します。
”自分探し”のためにタイ入りしボランティア活動するも、現地での現実に戸惑うお嬢さん音羽恵子（宮崎あおい）がその取材に加わっていきます。
エイズにかかり死亡して焼かれる女の子のシーンは、とても切なく身につまされる思いでした。
でも....
こんな重いテーマなのに緊迫感があまり伝わってきません。
現実感があまり感じられなかったのはなぜ？
たとえば銃撃戦のさなか、突然自身の過去を思い出し泣き崩れる新聞記者っていらっしゃるでしょうか？
究極のラストシーンは...
映像的には腑に落ちるけど、そんなことする人が存在する？
過去のハリウッドサスペンスもので目にしたようなシーンでした。
お話が進むにつれて次第に理解が深まっていった新聞記者南部浩行の心理が、ここで一気に複雑怪奇な理解しがたいものへと変わってしまいました。
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この映画を観ようと思ったきっかけは、１冊の雑誌の記事が心に残っていたからです。
カメラが好きなので、時々カメラ関係の雑誌を読むことがあります。
そんななかの１つ「デジタルフォト ２００８年１月号」に、カンボジアでの人身売買と少女売春が掲載されていました。
フォトジャーナリストの郡山総一郎氏が、カンボジアの人身売買保護シェルターなどでCanon EOS-1D Mark IIで撮影された写真と文でした。
「１ヶ月に５００～８００人の子供が売り買いされている」「強制売春」「１０代の女の子」「貧困」などなど、目を覆いたくなることがたくさん書かれていました。
地理的には近い距離にありながらもカンボジアについて殆ど知識もなく、なにか「遠い世界の出来事」のような気もしながら読み進むと、突然驚愕の一文が...
驚いて目を見張りました。
「幼児売春を目的とした旅行者の約８割が日本人であるという事実だ」
これ以降、アジアの国の出来事をもっと知りたいと思ったのでした。
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映画の関連情報です。
アジアの貧困な国々で子供の売春が行われているそうです。
ユニセフなどがこれを阻止するための活動をしています。
買春するのは現地の人ではなく、富裕国の外国人が殆どだそうです。
コードプロジェクトって何？
観光地における子ども買春根絶を目的とした「子ども買春防止のための旅行・観光業界行動倫理規範（Code of Conduct）」を、ユニセフ（国連児童基金）・UNWTO（世界観光機関）・国際NGOのECPAT（エクパット）等が世界的に推進するプロジェクトです。
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個人的評価 星５つ★★★★★が最高です。
映像美 ★★★
音響 ★★★
ストーリー ★★
総合 ★★★
コメントありがとうございます。私は原作しか読んでおりませんが、必ず映画も見に行きます。20日から私の住んでいる仙台市でも上映されます。率直に重いテーマを持った映画だと感じますが、エンターテイメント性を求めるのではなく、これが先進国である日本の真実であり、我々の身近にあるものなのだということを私は伝えたかったのです。言葉足らずでブログという形をとっているため日記感覚になってしまいますが・・・もし、共感される部分などありましたら、また意見をお聞かせ下さい。非力ながらこのテーマに共感された方の「最後の良心」を私は信じたいのです。映画を見たらまた、おじゃましますね。感想を聞いてください。
by f-design (2008-09-11 17:53)
こんばんは。＾＾
重いテーマですね。
エコノミックアニマルと揶揄された日本人の、海外で見せる残酷な一面が見えてきますね。＾＾）
社会派のドキュメントとして見るのが正しい見方なのか・・。
ドラマとして捉えるか。＾＾；
国内はオロカ～海外で、ガイドに詰め寄る輩がいるのが現状でしょうね。
募金だけでも協力できればと思います。＾＾）
by keykun (2008-09-11 19:40)
難しいく思いテーマですね！約８割が日本人・・・ショックです。
by riku (2008-09-11 22:49)
>>f-designさん
ご訪問ありがとうございます。
ここでは”映画作品”としての感想にとどめていますが、それとは別に未成年者の性的搾取や人身売買などを社会問題として捉えて考えたとき、とても心が痛みます。
そちらでは２０日からの上映なのですね。
映画をご覧になってブログにUPされましたら、またお邪魔したいです。
是非感想をお聞かせください。(^-^)
>>keykunさん
個人的に映画自体はドラマ・サスペンスとみました。
でもユニセフの情報などを見ると、児童の人身売買などは深刻のようですね。(T_T)
こんな重いテーマを映画作品として残されたスタッフの方々の功績に、心の中で密かに賛辞を呈したいです。
ふじくろも今春ユニセフの「なくそう！子どもポルノ」キャンペーンで署名しましたよ。(*'ー'*）
>>rikuさん
はい、ふじくろも大変ショックを受けました。
そんなに多いとは....です。
by ふじくろ (2008-09-12 03:17)
>>はるかさん
niceありがとうございました。
>>miopapaさん
niceありがとうございました。
by ふじくろ (2008-09-12 23:57)
初めましてakiです
先日はnice有難うございました
具体的な数字を拝見して驚きました…
by aki (2008-09-16 00:10)
>>akiさん
初めまして、こんにちわ。(^-^)
そして、コメントありがとうございます。
>具体的な数字....
カンボジアでの人身売買と少女売春についての郡山さんのレポートのことですね...
本当になんと言えばよいのか...ふじくろもショックを受けました。
by ふじくろ (2008-09-16 01:44)
・・・・・
そのためだけに生まれてくる子がいる
商業的に
あってはならない現実が世界のあちこちに
世界中の子供たちが暖かい手に包まれて育てますように
いつか本当の平和が訪れますように
by rira (2008-09-16 16:48)
>>riraさん
コメントを読んで切ない気持ちがこみ上げてきます。
でも、「同じことを願っている方達がたくさんいらっしゃるのだ」と、
少し救われた気持ちになりました。
by ふじくろ (2008-09-16 23:26)