『４ヶ月、３週と２日』ってすごい [映画]
冬の終わり、春の始まり。
気になっていた映画を、銀座テアトルシネマ（東京都中央区）で観てきました。
ビルのエレベーターを降りると目の前にチケット売り場＆劇場入り口がある
小さな映画館です。
チケットをモギってもらってから数歩で劇場入り口です。
一旦外に出ようとしたら「外出証を渡しますので、入るときに渡して（返却）ください。」と、こんなものを渡されました。
さて、映画のほうはと言いますと、「もう一度観たい」想いにかられた作品でした。
ブラッド・ピッド、菊池凛子さんで話題になった『バベル』を観て以来の見応えのある映画に巡り会いました。
『４ヶ月、３週と２日』
２００７年カンヌ国際映画祭 パルムドール（最高賞）受賞作品。
ルーマニア、１１３分、PGー１２
たった１日の出来事だけが描かれています。
ルームメイトの中絶を手助けするヒロインの、長ーい１日ではありますけど.....
物語の舞台がチャウシェスク政権下、独裁体制のルーマニアであるにもかかわらず、
戦後日本に生まれ育ったふじくろにも強く伝わってくるナニカがありました。
最初から最後まで、緊張感を強いられました。
エンドロールで音楽が流れて初めて緊張感から解放されます。
鑑賞前の想像は見事に裏切られました。（とってもいい意味で）
圧倒的なリアリティに驚嘆する、大人のための作品です。
この手の作品によく見る、TV・映画に出演する若い女優さんの、妙なテンションで肩に力の入った稚拙な演技はいっさいありません。
中絶を扱ったドラマには不可欠とでも言っているような、うんざりするような「さめざめと泣くシーン」も皆無。
これまでいやというほど見せられてきた、
女優に涙を流させ「女性の悲しみ」を演出しようとする作品が、
「今日私は遊園地に行きました。とても楽しかったです。」的な小学生の作文レベルに感じます。
中盤、主人公がショッキングなトラブルに遭遇するのですが、
その後で彼女がバスルームに入ってくるときの表情やしぐさに感じるリアリティ....
「素晴らしい描写」意外の言葉が思いつかない.....
主演のアナマリア・マリンカさんの演技には舌をまきます。
個人的に、メリル・ストリープに感じる演技力以来のことです。
ただルーマニア語が理解できないので、細かなニュアンスまでわからなかったことが
とっても残念。
いつしか物語に引き込まれ、主人公とともに「困ったな、どうすればいいのだろう？」と、映画館の暗闇の中で真剣に考えてしまった。
なぜこんなに引き込まれてしまったのだろう？
と帰りの電車のなかでつり革につかまりながら、
今観てきたばかりの映画を頭の中で反芻してみる....
思いついたのは、やっぱり現実感....
メジャーな作品ではないので、上映劇場が限られているのも残念です。
（以下、公式HPより転記）
北海道 札幌シアターキノ
群馬 シネマテークたかさき
東京 銀座テアトルシネマ
静岡 静岡シネ・ギャラリー
長野 松本CINEMAセレクト
愛知 名古屋名演小劇場
新潟 シネ・ウインド
石川 金沢シネモンド
大阪 テアトル梅田
京都 京都シネマ
兵庫 シネ・リーブル神戸
岡山 シネマ・クレール
広島 サロンシネマ
大分 大分シネマ５
福岡 シネテリエ天神
熊本 熊本Denkikan
沖縄 桜坂劇場
帰宅途中でみかけた百貨店のショーウインドウは、すっかり春模様でした。(^-^)
映画を堪能した後の、気持ちのよい春の宵.....
気になっていた映画を、銀座テアトルシネマ（東京都中央区）で観てきました。
ビルのエレベーターを降りると目の前にチケット売り場＆劇場入り口がある
小さな映画館です。
チケットをモギってもらってから数歩で劇場入り口です。
一旦外に出ようとしたら「外出証を渡しますので、入るときに渡して（返却）ください。」と、こんなものを渡されました。
さて、映画のほうはと言いますと、「もう一度観たい」想いにかられた作品でした。
ブラッド・ピッド、菊池凛子さんで話題になった『バベル』を観て以来の見応えのある映画に巡り会いました。
『４ヶ月、３週と２日』
２００７年カンヌ国際映画祭 パルムドール（最高賞）受賞作品。
ルーマニア、１１３分、PGー１２
たった１日の出来事だけが描かれています。
ルームメイトの中絶を手助けするヒロインの、長ーい１日ではありますけど.....
物語の舞台がチャウシェスク政権下、独裁体制のルーマニアであるにもかかわらず、
戦後日本に生まれ育ったふじくろにも強く伝わってくるナニカがありました。
最初から最後まで、緊張感を強いられました。
エンドロールで音楽が流れて初めて緊張感から解放されます。
鑑賞前の想像は見事に裏切られました。（とってもいい意味で）
圧倒的なリアリティに驚嘆する、大人のための作品です。
この手の作品によく見る、TV・映画に出演する若い女優さんの、妙なテンションで肩に力の入った稚拙な演技はいっさいありません。
中絶を扱ったドラマには不可欠とでも言っているような、うんざりするような「さめざめと泣くシーン」も皆無。
これまでいやというほど見せられてきた、
女優に涙を流させ「女性の悲しみ」を演出しようとする作品が、
「今日私は遊園地に行きました。とても楽しかったです。」的な小学生の作文レベルに感じます。
中盤、主人公がショッキングなトラブルに遭遇するのですが、
その後で彼女がバスルームに入ってくるときの表情やしぐさに感じるリアリティ....
「素晴らしい描写」意外の言葉が思いつかない.....
主演のアナマリア・マリンカさんの演技には舌をまきます。
個人的に、メリル・ストリープに感じる演技力以来のことです。
ただルーマニア語が理解できないので、細かなニュアンスまでわからなかったことが
とっても残念。
いつしか物語に引き込まれ、主人公とともに「困ったな、どうすればいいのだろう？」と、映画館の暗闇の中で真剣に考えてしまった。
なぜこんなに引き込まれてしまったのだろう？
と帰りの電車のなかでつり革につかまりながら、
今観てきたばかりの映画を頭の中で反芻してみる....
思いついたのは、やっぱり現実感....
メジャーな作品ではないので、上映劇場が限られているのも残念です。
（以下、公式HPより転記）
北海道 札幌シアターキノ
群馬 シネマテークたかさき
東京 銀座テアトルシネマ
静岡 静岡シネ・ギャラリー
長野 松本CINEMAセレクト
愛知 名古屋名演小劇場
新潟 シネ・ウインド
石川 金沢シネモンド
大阪 テアトル梅田
京都 京都シネマ
兵庫 シネ・リーブル神戸
岡山 シネマ・クレール
広島 サロンシネマ
大分 大分シネマ５
福岡 シネテリエ天神
熊本 熊本Denkikan
沖縄 桜坂劇場
帰宅途中でみかけた百貨店のショーウインドウは、すっかり春模様でした。(^-^)
映画を堪能した後の、気持ちのよい春の宵.....
ずっしりと見応えのある映画のようですね。
ＢＧＭはなかったのですか？
閉所恐怖症なのでここのところ映画館に足を運んでいません（;´_`;）
by ぽんこ (2008-03-14 17:02)
こんばんは。＾＾
この映画は雑誌でも絶賛！！
とても気に成っていた映画です。
今上映されているのですね。＾＾
どうしても今の日本映画の現状と比較したくなります。悪い意味で。＾＾；
記事を読み、予感的中と感じています。
OSAKA 梅田テアトル。
遠いのですが昔はこの距離を出かけては名作を楽しんだものです。
フライパンの金属質と緑の持つ強弱の明るさが華やぎますね。
by keykun (2008-03-14 19:23)
>>ぽんこさん
BGMが....たぶん無かったと....記憶しています。
途切れることの無い緊張を伴って観ているので、音楽があったのか無かったのかさえも曖昧になってしまいます。
>閉所恐怖症なので
あ、そうでしたね。
もし、TVで放送されるようなことがあったらゼヒゼヒ....(^-^)
>>keykunさん
そうなんですよ、ふじくろも雑誌の批評をみて気になっていました。
「いい加減な批評かも」と、半信半疑でしたが、見事に裏切られました。
遠いところまでの移動時間と、決してリラックスして鑑賞できるような作品ではないことを考えると....
少し忍耐力が必要かもしれませんね。(^ー^;
久しぶりの心に刻まれる映画鑑賞の後で、
気持ちのよい春の夜を楽しみながら....
最高の気分でシャッターをきりました。（*´▽｀*）
by ふじくろ (2008-03-15 02:53)
とても気になっていた映画
見てみたい気持ちが増しました！
by rira (2008-03-15 17:32)
>>riraさん
riraさんも気になっていたのですね。
お仲間がいらしたようで、なんだか嬉しい気分です。(^^)
お勧めですよ！！
by ふじくろ (2008-03-16 00:54)
>>f-designさん
niceありがとうございました。
by ふじくろ (2008-09-12 13:33)