今でも痛いよ.....乳がん手術後の慢性痛 [がん関連]
今回は乳がんの手術後の、腕や肩の痛みついて書いています。
つまり手術の後遺症で、「乳房切除後疼痛症候群」と言われているものです。
がんそのものについてや、進行、ステージ(病期)は一切関係ありません。
きっかけは読売新聞(ネット)の記事でした。
「乳がん手術後の慢性痛」というタイトルの記事で、
[ある女性が乳がんの手術後慢性の痛みが続いていたところ、治療の専門医の存在を知り治療して治った]
ということが書いてありました。
同じことで8年間悩み続けていたふじくろは、さっそく専門医がいらっしゃるというその病院を、受診することにしました。
具体的に言うと、
○時々腕に電気が走ったようなビリビリ感がある
○肩から腕にかけて重くだるく(何も持っていないのに1〜10kgくらいの重りを腕に付けられているような感じがする)、時には腕をもぎ取りたくなる(ムリですけど(笑))
疲れているときや腕を使ったときほど、この目に見えない重りが重たくなります。
○(ここ数年は無くなりましたが)包丁で何回も切られているような鋭い激痛を、胸〜肩〜腕に感じる
などです。
きっかけとなった読売新聞の記事は、直リンクしてはいけないそうなので、URLの一部を書いておきます。↓
「乳がん手術後の慢性痛」
ttp://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/saisin/20080229-OYT8T00512.htm
ーーー上で紹介した記事を読みたいのに、そのページに辿り着けなかった方へ(パソコン初心者向け説明)ーーー
以下の通りにしてみてください
1. Googleのページを開く(URLは説明の最後にあります)
2. ↓こんな画面になるので、乳がん手術後の慢性痛と入力して、Enterキーを押してください
3. ↓こんな画面になるので、赤矢印の部分をクリックしてください
4. ↓こんな画面になればOKです
Googleのページを開きたい方は、これをクリック→http://www.google.co.jp/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー説明終わりーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以下は、同じような悩みを抱えられている方への参考ということで、ふじくろ自身の体験談を記しています。
少しでも多くの乳がん患者さんや癌に感心のある方に読んでいただければ幸いです。(^-^)
久しぶりに、本音で、本気で、全力投球してブログを書いてしまいました。
ここから先、超長文です。(^ー^;
主治医に紹介状を書いていただく
新聞記事のコピーを主治医(外科)に見せ、「一度ここに行って、ペインクリニックの先生のお話を聞いてきたいけれど、どう思われますか?」と相談しました。
結果、紹介状を書いていただき、ペインクリニックの予約もしてもらいました。
慈恵医科大学付属病院・ペインクリニック科に行く
外来受付で問診票(A4両面)を10枚くらい渡されて、記入しました。
既往歴や今の状態などについて細かい質問がびっしりでした。(◎-◎;)
検査
腕からの採血、耳たぶからの採血、心電図、胸部レントゲンをしました。
診察
問診の後、上半身裸で診察台に座ります。
筆で左右の方から腕にかけて触ってどんな感覚なのかを聞かれました。
続いて同じことを、先の尖ったものや冷たいもの(濡れた布?)でもしました。
現状についての説明
(ふじくろの場合)神経の痛みと筋肉の痛みの両方があるが、一番つらそうな筋肉の痛みを優先して治療していくそうです。
治療について
以下の4つをしていくそうです。
薬 夜よく眠れるように&疼痛緩和のためにガパペンという薬を1錠/日服用する。もともとはてんかんの薬だけれども、神経の痛みにも効くらしいです。
はり よくある鍼灸院のとは違うらしい「筋肉内刺激法」というカナダ人医師が開発した治療法だそうです。保険が利かないので自己負担です。
ストレッチ 「気をつけ」の姿勢からまっすぐ上に耳につくまで腕を上げる。
後方(背中側)に腕を上げる。この2つを5回/日以上。
レーザー 肩のところ(よく見えませんでした)に2カ所あててました。
温熱療法 学校の黒板消しの1/2くらいの大きさのものを肩周辺に3〜4個つけました。次第に熱くなってきて揉むような感じで動き出します。
余談
はり治療は痛〜〜〜〜い!!
1回刺すと、普通の筋肉注射ぐらいの痛さですが、それを合計30回ほど続けて刺されます。
痛くて涙が出てきました。
これまでの治療・検査の痛みの中でも、ワースト3に入ると思います。
おまけに途中で1回だけですが、針を刺した途端に腕が大きく痙攣してびっくりしました。(>_<)
医師は「あー、今きたねー。」っておっしゃってましたけど....
これは問題のない、体の反応だそうです。
普通の人はそれほど痛みを感じないけれども、ふじくろの場合は筋肉が薄くてガチガチにかたくなっているので、痛いのだそうです。
なので筋肉隆々で柔らかい方はそれほど痛くないのかもしれません。
き、筋肉がもっと欲しい.......
普通の筋肉注射をしたときのように、腕のだるさや痛みは1日ほど残りました。
最後に
乳がんの手術後にどうしてこんなチリチリ、ビリビリ、電気が走るような痛みが残るかについて簡単に書きます。
詳しいことは、先の新聞記事に載っていますのでご参照ください。
乳房切除の手術をしたときに、同時に「リンパ節郭清」(リンパセツカクセイ)といって、脇の下のリンパ節を切り取ります。
このときに、この場所にある「肋間上腕神経」(ロッカンジョウワンシンケイ)を意図せず傷つけてしまうことがあるそうです。
下の図を参照してください。(新聞記事の図を一部お借りしました、読売新聞社さんごめんなさい)
この図では神経は1本しか描かれていませんが、主治医(外科)によると2〜3本あるそうです。
一番細いものは納豆の糸ぐらいで、どうしても手術中に傷つけてしまうことがあるらしいです。
ふじくろも手術のときに傷ついてしまったらしいです。
注)手術を受けた全ての人がこうなるわけではありません。
筋肉の痛みはこの神経が傷ついたことには、直接関係はないそうです。
ペインクリニックの医師は「手術がきっかけになったことは確かですが....原因はよくわかっていません。」とおっしゃってました。
ここからはふじくろの勝手な憶測ですが....
神経が傷つく→いつまでも痛みが消えない→痛むたびに自然と力が入る(筋肉を緊張させてる)→筋肉がかたくなる→慢性化する
自分の経験からくる直感ではこんな感じだと思っています。
もちろん根拠はなく、勝手にそう思っているだけですが.....
8年間、この問題に苦しんできました。
今も苦しんでいます。四六時中腕が痛く重いので....
痛みに耐えることにも、もう疲れてしまいました。
当時通院していたリハビリテーション病院では「もう一生治らない」と言われ絶望していました。
これからどうなるのかはわかりません。
今度のペインクリニック科に通院し続けることができるのかどうかさえも....
「主治医に紹介状まで書いてもらったのに、何をいっているの?」と思われる方もいらっしゃると思います。
そうです、「もしかしたら治るかも」という淡い期待を抱いたことは否めません。
でも、ペインクリニック科を訪れたのは、本当の目的は自分を納得させるためだったのです。
リハビリテーション病院の医師に、もう治らないと言われていたこともあって、
自分でもそう諦めていました。
なのでこの新聞記事を読んだときに「乳房切除後疼痛症候群(PMPS)を専門にされている医師に同じことを言われれば、気持ちが吹っ切れるのでは....」と思ったのです。
「手術から時間が経ちすぎているので、もうムリでしょう」と....
ところが意に反して、新しいリハビリのメニューをたくさん提示され、
今までしたことも無いレーザーや、はり治療まで経験して、
すっかり頭が混乱状態になってしまいました。
I'm confused.
正直なところ、なにがなんだか、わけがわからなくなってきてしまいした.....
このブログ記事は、
これから乳がん手術を受ける方や、受けた直後に同じ問題に直面している方の為に書きました。
このブログの続きが書けるような、症状の変化があれば、またご報告したいと思います。
ここまで読んでくださった方へ
長い文章になってしまったのに、ありがとうございました。m(__)m
単なる報告なのでコメント欄はなくしておきました。
「読んだよー」の意味でniceいただければ幸いです。(*´▽`*)
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その後の経過を「乳がん手術の後遺症...腕が挙がらないよ!...でもね...」に書きました。
2008.11.16
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つまり手術の後遺症で、「乳房切除後疼痛症候群」と言われているものです。
がんそのものについてや、進行、ステージ(病期)は一切関係ありません。
きっかけは読売新聞(ネット)の記事でした。
「乳がん手術後の慢性痛」というタイトルの記事で、
[ある女性が乳がんの手術後慢性の痛みが続いていたところ、治療の専門医の存在を知り治療して治った]
ということが書いてありました。
同じことで8年間悩み続けていたふじくろは、さっそく専門医がいらっしゃるというその病院を、受診することにしました。
具体的に言うと、
○時々腕に電気が走ったようなビリビリ感がある
○肩から腕にかけて重くだるく(何も持っていないのに1〜10kgくらいの重りを腕に付けられているような感じがする)、時には腕をもぎ取りたくなる(ムリですけど(笑))
疲れているときや腕を使ったときほど、この目に見えない重りが重たくなります。
○(ここ数年は無くなりましたが)包丁で何回も切られているような鋭い激痛を、胸〜肩〜腕に感じる
などです。
きっかけとなった読売新聞の記事は、直リンクしてはいけないそうなので、URLの一部を書いておきます。↓
「乳がん手術後の慢性痛」
ttp://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/saisin/20080229-OYT8T00512.htm
ーーー上で紹介した記事を読みたいのに、そのページに辿り着けなかった方へ(パソコン初心者向け説明)ーーー
以下の通りにしてみてください
1. Googleのページを開く(URLは説明の最後にあります)
2. ↓こんな画面になるので、乳がん手術後の慢性痛と入力して、Enterキーを押してください
3. ↓こんな画面になるので、赤矢印の部分をクリックしてください
4. ↓こんな画面になればOKです
Googleのページを開きたい方は、これをクリック→http://www.google.co.jp/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー説明終わりーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以下は、同じような悩みを抱えられている方への参考ということで、ふじくろ自身の体験談を記しています。
少しでも多くの乳がん患者さんや癌に感心のある方に読んでいただければ幸いです。(^-^)
久しぶりに、本音で、本気で、全力投球してブログを書いてしまいました。
ここから先、超長文です。(^ー^;
主治医に紹介状を書いていただく
新聞記事のコピーを主治医(外科)に見せ、「一度ここに行って、ペインクリニックの先生のお話を聞いてきたいけれど、どう思われますか?」と相談しました。
結果、紹介状を書いていただき、ペインクリニックの予約もしてもらいました。
慈恵医科大学付属病院・ペインクリニック科に行く
外来受付で問診票(A4両面)を10枚くらい渡されて、記入しました。
既往歴や今の状態などについて細かい質問がびっしりでした。(◎-◎;)
検査
腕からの採血、耳たぶからの採血、心電図、胸部レントゲンをしました。
診察
問診の後、上半身裸で診察台に座ります。
筆で左右の方から腕にかけて触ってどんな感覚なのかを聞かれました。
続いて同じことを、先の尖ったものや冷たいもの(濡れた布?)でもしました。
現状についての説明
(ふじくろの場合)神経の痛みと筋肉の痛みの両方があるが、一番つらそうな筋肉の痛みを優先して治療していくそうです。
治療について
以下の4つをしていくそうです。
薬 夜よく眠れるように&疼痛緩和のためにガパペンという薬を1錠/日服用する。もともとはてんかんの薬だけれども、神経の痛みにも効くらしいです。
はり よくある鍼灸院のとは違うらしい「筋肉内刺激法」というカナダ人医師が開発した治療法だそうです。保険が利かないので自己負担です。
ストレッチ 「気をつけ」の姿勢からまっすぐ上に耳につくまで腕を上げる。
後方(背中側)に腕を上げる。この2つを5回/日以上。
レーザー 肩のところ(よく見えませんでした)に2カ所あててました。
温熱療法 学校の黒板消しの1/2くらいの大きさのものを肩周辺に3〜4個つけました。次第に熱くなってきて揉むような感じで動き出します。
余談
はり治療は痛〜〜〜〜い!!
1回刺すと、普通の筋肉注射ぐらいの痛さですが、それを合計30回ほど続けて刺されます。
痛くて涙が出てきました。
これまでの治療・検査の痛みの中でも、ワースト3に入ると思います。
おまけに途中で1回だけですが、針を刺した途端に腕が大きく痙攣してびっくりしました。(>_<)
医師は「あー、今きたねー。」っておっしゃってましたけど....
これは問題のない、体の反応だそうです。
普通の人はそれほど痛みを感じないけれども、ふじくろの場合は筋肉が薄くてガチガチにかたくなっているので、痛いのだそうです。
なので筋肉隆々で柔らかい方はそれほど痛くないのかもしれません。
き、筋肉がもっと欲しい.......
普通の筋肉注射をしたときのように、腕のだるさや痛みは1日ほど残りました。
最後に
乳がんの手術後にどうしてこんなチリチリ、ビリビリ、電気が走るような痛みが残るかについて簡単に書きます。
詳しいことは、先の新聞記事に載っていますのでご参照ください。
乳房切除の手術をしたときに、同時に「リンパ節郭清」(リンパセツカクセイ)といって、脇の下のリンパ節を切り取ります。
このときに、この場所にある「肋間上腕神経」(ロッカンジョウワンシンケイ)を意図せず傷つけてしまうことがあるそうです。
下の図を参照してください。(新聞記事の図を一部お借りしました、読売新聞社さんごめんなさい)
この図では神経は1本しか描かれていませんが、主治医(外科)によると2〜3本あるそうです。
一番細いものは納豆の糸ぐらいで、どうしても手術中に傷つけてしまうことがあるらしいです。
ふじくろも手術のときに傷ついてしまったらしいです。
注)手術を受けた全ての人がこうなるわけではありません。
筋肉の痛みはこの神経が傷ついたことには、直接関係はないそうです。
ペインクリニックの医師は「手術がきっかけになったことは確かですが....原因はよくわかっていません。」とおっしゃってました。
ここからはふじくろの勝手な憶測ですが....
神経が傷つく→いつまでも痛みが消えない→痛むたびに自然と力が入る(筋肉を緊張させてる)→筋肉がかたくなる→慢性化する
自分の経験からくる直感ではこんな感じだと思っています。
もちろん根拠はなく、勝手にそう思っているだけですが.....
8年間、この問題に苦しんできました。
今も苦しんでいます。四六時中腕が痛く重いので....
痛みに耐えることにも、もう疲れてしまいました。
当時通院していたリハビリテーション病院では「もう一生治らない」と言われ絶望していました。
これからどうなるのかはわかりません。
今度のペインクリニック科に通院し続けることができるのかどうかさえも....
「主治医に紹介状まで書いてもらったのに、何をいっているの?」と思われる方もいらっしゃると思います。
そうです、「もしかしたら治るかも」という淡い期待を抱いたことは否めません。
でも、ペインクリニック科を訪れたのは、本当の目的は自分を納得させるためだったのです。
リハビリテーション病院の医師に、もう治らないと言われていたこともあって、
自分でもそう諦めていました。
なのでこの新聞記事を読んだときに「乳房切除後疼痛症候群(PMPS)を専門にされている医師に同じことを言われれば、気持ちが吹っ切れるのでは....」と思ったのです。
「手術から時間が経ちすぎているので、もうムリでしょう」と....
ところが意に反して、新しいリハビリのメニューをたくさん提示され、
今までしたことも無いレーザーや、はり治療まで経験して、
すっかり頭が混乱状態になってしまいました。
I'm confused.
正直なところ、なにがなんだか、わけがわからなくなってきてしまいした.....
このブログ記事は、
これから乳がん手術を受ける方や、受けた直後に同じ問題に直面している方の為に書きました。
このブログの続きが書けるような、症状の変化があれば、またご報告したいと思います。
ここまで読んでくださった方へ
長い文章になってしまったのに、ありがとうございました。m(__)m
単なる報告なのでコメント欄はなくしておきました。
「読んだよー」の意味でniceいただければ幸いです。(*´▽`*)
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その後の経過を「乳がん手術の後遺症...腕が挙がらないよ!...でもね...」に書きました。
2008.11.16
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タグ:乳がん
>>keykunさん、 pekorin23さん、 riraさん、 kasamaさん
niceいただきましてありがとうございました。
皆様に読んでいただいて、本当によかったです。(^^)
by ふじくろ (2008-04-08 14:10)
>>ぽんこさん
niceありがとうございました。
読んでいただけて嬉しいです。(^^)
by ふじくろ (2008-04-09 15:56)