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映画『おくりびと』 [映画]

 
 
 
おくりびと
米国タイトル : Departures


公式ホームページ http://www.okuribito.jp/
米公式オフィシャルサイト http://www.departures-themovie.com/

米国ではPG-13(Parents strongly cautioned)



TOP.jpg

TOP2.jpg


Running Time: 130 Minutes
Country: Japan
監督: 滝田洋二郎
出演: 本木雅弘 広末涼子 山崎努 余貴美子 吉行和子 笹野高史


チェロ奏者として所属していたオーケストラが解散。
大吾(だいご:本木雅弘)は故郷の山形で、新しい仕事を探します。

新聞求人広告に"旅のお手伝い"とあるのをみつけ、旅行会社だと思い応募しますが......





 
 



予告(中央の「再生する」ボタンまたは左下の三角マークボタンをクリックすると再生されます)





海外での予告



小さな会社の面接を受けてみれば、社長(山崎努)は「誤植だな。安らかな"旅立ちのお手伝い"だよ。」と言います。
それは”納棺(のうかん)師”のお仕事なのでした。
遺体に化粧を施し「旅立ち」の衣装を着せて送り出す仕事です。

成り行きで雇われたものの、初めてのしかも相当特殊な仕事に戸惑います。



そして周りからは軽蔑され.....
友人からは「噂になってるぞ、まともな仕事に就け」と言われる。
妻は「けがらわしい。」と罵倒し、「仕事を辞めたら迎えにきて」と実家に帰ってしまう。


それでもいくつか仕事をこなすうちに、次第に「死」に対する意識も変わっていきます。


そしてある日、悪い知らせが舞い込んで.....










納棺は厳粛な儀式でした
[社長の所作を見守る大吾(左)]
Fig1.jpg




[妻(広末涼子)との間に溝ができてしまうが....]
Fig2.jpg








印象に残ったシーンがいくつかありました。

*車の中で、社長と大吾が干し柿を食べるシーン。

*「これもご遺体だ。」と、おいしそうに白子を食すシーン。

*フライドチキンを食べるシーン。
[クリスマスにフライドチキンをむしゃむしゃ食べる社長と従業員]
Fig3.jpg


どれも「食べる」というより「貪る」という言葉がぴったりです。
ガツガツ食べてます。


生と死について思いを巡らせました。
”食べる=生” ならば ”食べられる=死”

誰かが死なないと誰かが生きていけない....という事実。

死がなければ生もないのに、死は忌み嫌われてしまう。
死に携わる納棺師は、周囲に見下されてしまう。


現在は、終末期に、IVHされたり、胃瘻をされたり、気管切開をされたりして....
なかなか簡単には死なせてもらえません。
いつのまにか、死ぬことは「あってはならないこと」になりつつあると感じています。




でも、死は自然な「旅立ち」だと、心の底からそう思う。





「人は誰でもいつか、おくりびと、おくられびと――。」(公式サイトより抜粋)









[海外のポスター]
Fig5.jpg






[海外のサイトトップにあった画像]
Fig4.jpg

外国人には、この風景がエキゾチックに映ったのでしょうか?
でも、ふじくろも今まで一度もこんな光景を見たことないです。




本木雅弘さんがこの企画を持ち込まれたようですが、すごく熱の入った演技でした。
素晴らしかったです。

山崎さんはキャリアからしても堂々の演技。

広末さん、あと10cmがんばれ!


DVDレンタルされているのを知らずに、劇場鑑賞してしまいました。(^◇^;)







個人的評価 星5つ★★★★★が最高です。
映像美   ★★ 
音響    ★★★★
ストーリー ★★★
総合    ★★★★





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コメント 12

manny

こんばんは!
私は映画は見てないのですが、本を読みました。
そして、”納棺夫日記”も読んでみました。

人をおくる、旅立たせる準備がどのようなものか、未知のことでした。

”死は自然な旅立ち”本当にそうですよね。
人の死がごくごく自然なものであると、感じることができた内容だと思いました。
by manny (2009-05-14 20:27) 

向日葵

ワタクシも出来れば劇場で見てみたい!

と、ずっと思っておりますが--。
なかなか難しいようです。
by 向日葵 (2009-05-14 22:56) 

ふじくろ

>>mannyさん
そうなんですか、『納棺夫日記』も読まれてましたか。
著者の青木さんは映画の結末が著書と違うことなどを理由に、「映画は別のものとして....」と言われたとか、どこかで見ました。
映画としては、BGMがとても良かったです。
泣ける演出ではないのに、涙がこぼれたり....

ごくごく自然なもの....ふじくろも強くそう思います。
伝わったことが嬉しいです。書いてよかった....(*^ー^*)
by ふじくろ (2009-05-14 23:07) 

ふじくろ

>>向日葵さん
上映しているところも、もう少ないですしね.....
DVDでお家でも、たぶん十分楽しめると思います。(^^)
by ふじくろ (2009-05-14 23:10) 

duke

見ました!
結構、涙出ました。優しい人でないとできませんね、このお仕事は・・。
最後、円ひろしに(ですよね?)どなった気持ちが良くわかりました。
誰もがもっくんみたいな心持の人にお世話してもらいたいものですね。
山崎努さんでも、まぁいいです(^^;)
死の一方で生も生々しく感じられた映画でした。(食べるところとか、
ご懐妊とか)生まれて死んでいく、誰もが同じなのだなぁと思いました。
by duke (2009-05-14 23:57) 

keykun

こんばんは。^^
コレ観てません・・。^^
戦後スグの欧州(仏 伊 西)映画風?日本ブームも追い風だった様な気がして。
映画 お葬式の監督にコレを取らせたかった。(撮らせたかった?)
というのが最初の感想でした。
幼い記憶に~
野辺の送りや、病院から自宅までの鉦を先頭にした棺おけ(遺体)の搬送の列なども。記憶のうちにある光景です。
葬儀の習俗の雑多も信仰の雑多も神聖では有るが美化できないような・・。(そこまで云うか・・。)
スミマセン~天邪鬼です。^^; 
でも、いつか検証する時期があるでしょうね。DVDで。^^)


by keykun (2009-05-15 01:14) 

★とろ

『おくりびと』いい映画ですよね・・何度見ても泣けて笑って泣けると思います。
あ~また見たくなってきちゃいました(^ω^)
by ★とろ (2009-05-15 13:23) 

ふじくろ

>>dukeさん
やっぱりdukeさんご覧になってましたか。
涙3回くらいでました。(^^)
円さん出演されてました?
ご遺体に敬意を払わなかった葬儀屋さん....かな?
>ご懐妊とか
あ、そうですねー、あのエピソードこそそのものズバリでしたね。
鋭い指摘!
食べるシーンともう一つ、ふじくろが生を感じたたシーンは、大吾が妻に”求める”シーンでした。(あまり好きな場面でないので、記事には書きませんでしたけど)(^◆^)



>>keykunさん
死への旅立ちに携わる者の映画は新鮮に映ったのですが、戦後すぐのヨーロッパ映画にもあったのですか、知りませんでした。
『お葬式』の伊丹監督ですか? 全然違う映画になったかもしれませんね。
野辺の送り?鉦? 上の写真のことでしょうか.....?
ふじくろの記憶ではこの写真のシーンが、あったのかなかったのか....記憶にないです。

この映画には納棺の儀式が美しく描写されていますが、葬儀の習俗や信仰は出てきませんので、たぶん気軽に楽しめると思いますよ。(^^)



>>★とろさん
よかったですねー。
涙が頬を伝わるような作品でしたね。
そのうちTVで放映されそうな気も.....(^^)

by ふじくろ (2009-05-15 20:53) 

minaka.707

納棺師というお仕事があるのですね。
葬儀屋さんとはまた違うのですか?
今度DVDみてみたいとおもいます(*´ー`*)
by minaka.707 (2009-05-15 21:38) 

ふじくろ

>>ぽんこさん
niceありがとうございました。


>>minaka.707さん
あるみたいですよー。
ふじくろもこの映画で初めて知りました。
葬儀には関係しなくて、お化粧をして棺に納めるだけみたいです。(^^)
by ふじくろ (2009-05-16 01:57) 

duke

そうです、お父さんの葬儀屋さん。。。
”求める”シーンは、死に接した大吾が、温かい生を感じたかったのかな、と思いました。
やっぱりどうしても死に接するのは怖いのではないかな、と。
なんというか・・血の通う温かい肌を合わせたいというような感じ??^^

by duke (2009-05-16 19:04) 

ふじくろ

>>dukeさん
そうですか、円さんだったんですか。
全然気がつきませんでした....

戦争などの死を間近に感じるような状況では、異様に性欲が増すことがあると聞いたことがあります。
観ているときにそれを思い出したんですよね。なんとなく頭に浮かんできました。
by ふじくろ (2009-05-16 22:17) 

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