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尿膜管の腫瘤 1「なぜ言ってくれなかったの?」 [がん関連]

 

これは尿膜管(にょうまくかん)の腫瘤(しゅりゅう)のことで、数年間にわたって右往左往した記録です。
そして今でも....





おおざっぱな説明;

・尿膜管は膀胱からおへそにつながっている管です。(一部の人だけにあります)

・腫瘤はコブという意味です。

・嚢胞は液体の入った袋のことです

Fig2.jpg



・CT/MRI検査のだいたいの流れ
検査を受けます
 Fig4.jpg

 → 放射線科の先生が画像診断されて、報告書を書きます
 Fig3.jpg

 → 担当科(外科など)の先生が総合的に判断されて治療されます
 Fig5.jpg





同じことで悩まれる、どこかの誰かの参考になれば嬉しいです。
 



[2002年]  左乳がん2年検診CT(乳腺外科@S大)で腫瘤(しゅりゅう)が写っているが、どなたからも指摘されず。 → これが3年後にひょんなことから判明する。


[2003年 1月] 左乳がん3年検診CTで子宮筋腫を指摘される。


[2003年 5月] 子宮エコー(婦人科@S大)「子宮筋腫が子宮の外にある。4cmぐらい。治療の必要はない。」とのこと。→このとき指摘されたものは、後に尿膜管の嚢胞だったことが判明する。


[2003年 8月] 右乳がん手術前の検査CT(乳腺外科@S大)で尿膜管の腫瘤が確認された(画像診断)。→乳腺外科でこれを見逃し。



ここまで、病院の中では同じ腫瘤を「尿膜管」だと判断されていたり、「子宮筋腫」だと思われていたりでした。

でもどなたからも’腫瘤があること’を指摘されなかったので、ふじくろはその存在を知らずに過ごすことになってしまいました。(T_T)





[これは↓2009年のCT画像ですが、2002年のCT画像もほぼ同じです]
Fig1.jpg







[2005年6月〜7月] 腸閉塞で入院した時のCTとMRI画像診断で、尿膜管遺残(にょうまくかんいざん)の嚢胞(のうほう)(約4cm)に悪性腫瘍の疑いを指摘される。(消化器内科@S大)

過去にさかのぼって調べたところ、2002年 CTで既に写っていたことが判明。




なんと(この時点から)3年前の画像にちゃんと写っていた!


腸閉塞の入院中、病棟の廊下。
様子を見に訪ねてきてくださった乳腺外科の主治医K先生。
消化器内科で伺ったことを、K先生に報告する。

ふじくろ「尿膜管遺残の嚢胞が見つかったんですけど...」
先生「うん」
ふ「3年前からあったんです。
先生「.....!!」

K先生ビックリ。




そして翌日の夜。

ひとけの少ないナースステーションでK先生と向かい合って座った。


乳腺外科K先生「尿膜管遺残の嚢胞が悪いもの(の可能性があるもの)だとは知らなかったよ....(見逃していて)ごめん....」



ふじくろ(心の中で)

[もしこれが癌だったら....ごめんて言われても....]

[検査報告書にちゃんと”尿膜管遺残の嚢胞”(実際は英語表記)て書いてあるのに、なぜ言ってくれなかったの? 悪いものでも良いものでも、’あること’は言ってほしかった。]

心の中でつぶやいただけで、口には出さなかった。



しばらく沈黙が続く。
先生は目を合わせなかった。

........


先生とお見合いしていても事は進まないので、重い空気を破る。


ふじくろ「それで、これからどうしたらいいと思います?」


K先生「専門の先生に聞くことだよ。さっき行ったけど居なかった....」
(泌尿器科の先生に聞こうとして、医局のお部屋に行ったけど誰もいなかった....の意)


ふじくろ「じゃぁ、私も泌尿器科を受診してみます。」


K先生に対して複雑な気持ち....釈然としない思いを抱きつつ....
新しい問題への対策に考えを巡らす。






尿膜管の腫瘤 2「それで、この腫瘤の正体は何?」へ続く....

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コメント 10

keykun

おはようございます。^^
見逃し~複雑なご心境でしょうね。^^;;
専門外だと云え、ずぶの素人では無いのだし・・。
それに~
CTやMRIの画像系のテクニシャン達も指摘しなかったのか?
不思議です・・。^^;

by keykun (2009-08-30 09:02) 

ぽんこ

3年前から…。
とっても複雑ですね。
医者への信頼が薄くなってしまいます。
by ぽんこ (2009-08-30 10:44) 

向日葵

なんとも許し難いですね。。
by 向日葵 (2009-08-31 03:47) 

manny

ふじくろさんお久しぶりです。
台風が近づいてますね。

ふじくろさんの経過を読んで、
どうしてそんなことになってしまうのか、憤りを感じます。
乳がんの術後検診だからと、
”がん”を見つけることしか目的にしてなかったのでしょうか。
何のための検査なのかと、思わずにはいられません。


by manny (2009-08-31 10:33) 

ふじくろ

>>keykunさん
はい、当時は複雑な心境でした。
読影された放射線科の先生の報告書には尿膜管のことが書いてありましたけど、
オーダー元の乳腺外科の先生が「問題なし」と判断されて、
こういうことになりましたです。


>>ぽんこさん
確認できた画像は(2005年に発覚する)3年前でしたけど、
たぶん、2000年のCTにも写っていたと想像しています。
’信頼’はとっても大事なことですね。


>>向日葵さん
この当時は「これからどうしよう」という気持ちでいっぱいでした。


>>mannyさん
台風はどこに行ってしまったのか?
今、外は静かです。

乳腺外科の先生としては主に肺や肝臓に注目されてた...のかどうか、
今となってはわかりませんけど....
尿膜管遺残そのものが珍しい病気なので、まさかそれが問題あるものだとは、
ご存じなかったんですよね....


>>So☆meさん
niceありがとうございました。

by ふじくろ (2009-08-31 20:38) 

★とろ

3年前からとは・・重大な見逃しですね。
家の母の時もそうでしたよ。
信頼関係くずれてしまいますよね。
でも前向きに。。前向きにですね(*^_^*)
by ★とろ (2009-09-01 15:15) 

ふじくろ

>>★とろさん
そんなことがあったのですか....
そういう例は、結構少なくないかもしれませんね。
暖かいお言葉ありがとうございます。前向きに...ですよね! (^^)

by ふじくろ (2009-09-01 16:57) 

minaka.707

ええ。。。(/_;)
先生の判断で異常なしだったから特に報告や詳しく検査したりなどなかったのかもしれないけれど、患者にも伝えて患者にも検査するとかの選択させてくれればまた違ったかもしれないですよね。。
患者側は先生から大丈夫と言われれば不安な物も大丈夫なんだろうと思ってしまいますよね。。

by minaka.707 (2009-09-02 21:39) 

toto

複雑ですね
あってほしくないことですが先生も所詮人間ですからね
もし診断に思い込みがあったなら
予想した状態を確認した時点でその他の異常は見逃してしまうかもしれませんね
そうならないように複数の目でチェックするんでしょうけど・・・
この先生は単独で判断して大事なことを見逃したのかも知れませんね

患者側も注意して複数の医師に診てもらわなければいけないのかな
でもそんなことしてたら医師と患者の信頼関係なんて築けないし
常識化すれば医師の責任なんて軽いものになってしまいますよね

by toto (2009-09-05 21:04) 

ふじくろ

>>minaka.707さん
そうなんですよね...
大丈夫なものでも大丈夫でないものでも、
腫瘤があることは言ってほしかったです。
尿膜管遺残と言われていたら、自分でも調べることが出来たと思います。


>>totoさん
尿膜管遺残の嚢胞は珍しいので、
先生が詳しくご存じなかったのも頷けます。
ただ「あの時点で伝えてくださっていれば....」という思いなんです。

>患者側も注意して複数の医師に
命に関わる病気の場合は、セカンドオピニオンすることはとても重要だと思っています。
がんで異なる診断が出るのはよく聞く話ですから。

セカンドオピニオンを希望する患者と、
それを支援する先生の間では、信頼関係に問題はないと思います。
けれど...セカンドオピニオンを好ましく思っていらっしゃらない先生の場合は、
たいへん難しい問題になることが侭あります。

by ふじくろ (2009-09-06 05:33) 

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